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    ブランド・アイデンティティ-Gravisの場合
    CATEGORY:GALLERY

    誰も参入していないところを「捨て市場」と見るか「前人未到」と見るか。
    これは新しいアイデアを求められる現代において非常に重要な問題となっている。

    前人未到だった場合、そこへ一番乗りした人には多くの栄光が約束されている。しかし、そこが既に「捨てられた場所」だったら。そこで栄光を掴むには全てを再生し、全てを再定義する必要があると言える。

    Gravisは元々「靴屋」として前人未到のカテゴリーに挑戦をしていた。URBANをフィールドにした場合、そこには伝統的なプロダクトしか存在しなかった。その中である時は汎用性の高いスニーカーというカテゴリーの靴を再定義し、ある時は伝統的な靴に付け加える事が可能なエッセンスを盛り込んだ。

    結果、特に「旅」で使いやすいプロダクトの開発では完全に他を圧倒した。また、それらは彼らがBAGというカテゴリーに参入するよい機会となった。

    ここまでのストーリーで言えば、Gravisは前人未到の分野を開拓し、旅の道具としての靴、BAGで「捨てられた市場」を再活性した。

    しかし、市場は甘くはなかった。彼らの知らぬ間に「スニーカー」カテゴリーでの競争に巻き込まれていたのだ。せっかく自ら開拓した分野があったのにもかかわらず、それらはスニーカーという汎用性の高いものが集まる市場に飲み込まれたことになったのである。

    そこで、昨年本社をアメリカ東海岸から西海岸へ移動し、モノづくりの体制そのものを大変革した。しかし、そこで提案されたものはいわゆる原点回帰であったが、東海岸で築き上げたものを全て捨て去るようなコンセプトは、ニューヨークシンジケートのテイストや身近なアートシーンの紹介などとは大きくかけ離れてしまった。

    その後、Gravisは見事にコンセプトそのものを見直すことに自ら成功した様子である。彼らが「フィールドとURBANを結ぶ」というコンセプトを立ち上げた時のように、もう一つ築き上げて来たシーンとのコネクションを再度復活させたのだ。なのでIV。


    THE WELBECK GALLERYでは今後も積極的にGravisを紹介する。
    まずは春先のBAGから。皆様どうかお楽しみに。